はじめに:電験三種は、受験・試験・免状を分けると分かりやすい
「電験三種に興味はあるが、自分も受けられるのか」「科目や受け方が複雑そう」と感じていませんか。
結論から言えば、電験三種は年齢・学歴・実務経験による受験制限がなく、4科目すべてに合格すると第三種電気主任技術者試験の合格者になります。(一般財団法人 電気技術者試験センター「令和8年度上期 第三種電気主任技術者試験 受験案内」)
一方、試験合格と、免状の交付と、仕事上の選任は同じ手続ではありません。この記事では、まず全体像だけを整理します。
この記事を書いた人
元電気工事士・電気施工管理/建設業界に携わるキャリアアドバイザー
制度の事実と、仕事選びで確認すべき条件を分けて解説します。本メディアは求人紹介・職業紹介を行いません。
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| 最初に確認すること | 要点 |
|---|---|
| 受験資格 | 年齢・学歴・実務経験による制限なし |
| 試験 | 理論・電力・機械・法規の4科目 |
| 科目合格 | 申請により連続する最大5回の免除 |
| 受験方式 | CBT方式または筆記方式 |
| 合格後 | 別途、免状の交付申請が必要 |
電験三種とは、第三種電気主任技術者試験の通称
「電験三種」は、第三種電気主任技術者試験の一般的な呼び方です。
第三種電気主任技術者免状で保安監督ができる範囲は、原則として電圧5万V未満の事業用電気工作物です。出力5,000kW以上の発電所は、この範囲から除かれます。(電気技術者試験センター「電気主任技術者の資格概要」)
電気事業法は、事業用電気工作物の設置者に対し、工事・維持・運用の保安を監督する主任技術者を選任するよう定めています。(e-Gov法令検索「電気事業法 第43条」)
したがって、電験三種は単なる知識試験ではなく、電気設備の保安監督に関わる国家資格です。ただし、免状を持つだけで、どの設備・どの立場でも直ちに選任されるという意味ではありません。
受験資格はない:実務経験がなくても受けられる
2026年度の受験案内は、受験に制限や条件を設けておらず、誰でも受験できると明記しています。(電気技術者試験センター「令和8年度上期 受験案内」)
つまり、学生、異業種からの転職希望者、電気関係の実務経験がない人も受験できます。
ここで区別したいのが、試験の受験資格と、企業が求人で設ける応募条件です。求人側が経験年数や設備管理経験を求める場合でも、それは電験三種試験の受験条件ではありません。
試験は理論・電力・機械・法規の4科目

試験科目は次の4つです。(電気技術者試験センター「第三種電気主任技術者試験の概要」)
| 科目 | 主な範囲 |
|---|---|
| 理論 | 電気・電子の理論、電気・電子計測 |
| 電力 | 発電、蓄電、変電、送配電、電気材料 |
| 機械 | 電気機器、パワーエレクトロニクス、制御、情報処理など |
| 法規 | 電気関係法規と電気施設管理 |
各科目は5肢択一式です。合格基準は各科目60点が原則ですが、問題の難易度を踏まえて調整されることがあります。(電気技術者試験センター「第三種電気主任技術者試験の概要」)
4科目の細かな出題範囲と試験時間は、別記事で扱います。本記事では「4科目すべての合格が必要」と押さえれば十分です。
科目合格制度は、合格した科目を次回以降に免除できる仕組み
一度の試験で4科目すべてに合格できなくても、合格した科目は科目合格として扱われます。
科目合格者は、申込み時に免除申請をすると、連続する最大5回の試験でその科目の免除を受けられます。(電気技術者試験センター「令和8年度上期 受験案内」)
免除は自動ではありません。申込み時に試験結果通知書の番号を入力し、対象科目を選ぶ必要があります。
古い解説で見かける「3年間有効」だけでは、年2回実施との関係が分かりにくくなります。実際の申込みでは、受験案内にある「連続する最大5回」を基準に確認してください。
2026年度はCBT方式か筆記方式を申込み時に選ぶ
第三種試験には、会場のパソコンで解答するCBT方式と、試験問題・マークシートを使う筆記方式があります。2026年度からは、受験申込みの段階でどちらか一方を選びます。(電気技術者試験センター「CBT方式試験」)
CBT方式は、試験期間内の空席から会場と日時を選べます。筆記方式は、全国一斉の試験日に4科目を受けます。
CBT方式だから問題が簡単になるわけではありません。電気技術者試験センターは、問題形式に変更はないと案内しています。(電気技術者試験センター「CBT方式試験」)
選び方は、難易度のうわさではなく、日程、会場、科目の分け方、パソコン操作への慣れで判断します。
試験合格後は、免状の交付申請をする
4科目に合格しただけでは、免状そのものはまだ交付されていません。
試験合格者は、電気技術者試験センターへ交付申請を行います。試験合格による第三種免状の交付に、実務経験の証明は求められていません。(電気技術者試験センター「電気主任技術者免状の交付申請」)
実務経験を用いる認定校卒業ルートは、試験合格ルートとは別制度です。両者を混ぜないようにしてください。
まず確認する順番
初めて調べる人は、次の順番なら迷いにくくなります。
- 公式の受験案内で申込期間と試験期間を確認する
- 4科目の範囲と現在の得意・不得意を比べる
- CBT方式と筆記方式を生活日程から選ぶ
- 科目合格がある場合は、申込み時に免除を申請する
- 4科目合格後に免状交付を申請する
仕事まで考える場合は、電験三種そのものと、電気工事士・電気施工管理の役割を混同しないことも重要です。電気工事士と電気施工管理の違いもあわせて確認してください。
参考資料:申込み前に確認する公式ページ
最後に:受験の入口は広いが、制度の手続は省略しない

電験三種は、実務経験がなくても受験できます。試験は4科目で、科目合格の免除には毎回の申請が必要です。
制度は実施年度により変わり得ます。過去の解説だけで申込日や免除回数を判断せず、自分が受験する期の受験案内を基準にしてください。
受験方式はCBTと筆記から選び、4科目合格後は免状の交付申請を行います。まずは電気技術者試験センターの第三種試験ページで、受験する期の案内を確認してください。


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